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インターネットの終わりの始まり。Adblockで広告をブロックしてはいけない理由

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インターネットの終わりの始まり。Adblockで広告をブロックしてはいけない理由
インターネットの終わりの始まり。Adblockで広告をブロックしてはいけない理由

ここ最近、「Adblock Plus」や「Crystal Adblock」というインターネット・ブラウザでウェブ上の広告を非表示にする「広告ブロック」が流行しつつあります。一見、ユーザー側の視点に立てば煩わしい広告を非表示にでき、さらにページの読み込みの高速化、モバイル端末の通信量の消費を削減出来る素晴らしいもののように考えられています。

しかし、その行為によって「大きな代償を支払う未来」が待っていることに、今はまだユーザーの誰一人気づいていません。

●あなたが使っているサービスは広告収入で成り立っている

Googleの検索やGmail、Android OS、YouTube、このAmebaブログやその他の無料ブログ、レンタルwikiや無料レンタルホームページ、ツイッターやFacebookなどのソーシャルネットワークサービス、ニュースサイト、掲示板サイト、その他ありとあらゆるインターネット上のサービスが広告収入によって成り立っています。ビジネスはボランティアでは無いのです。

収益を上げる方法は色々ありますが、多くの運営会社がユーザーに直接負担を掛けず無料で優良なサービスを提供出来ているのは、ひとえに広告収入のお陰です。

「インターネットはあらゆるものが無料で利用出来る」と勘違いされがちですが、その裏ではサーバー代やドメイン代、人件費や会社またはサービスの運営に掛かる様々なコストが掛かっています。その莫大な費用をカバーしているのが「広告」なのです。

広告収入以外の方法で成り立っている有名なサービスで、「Wikipedia」があります。Wikipediaは、一切広告を掲載せず募金とボランティアに頼って運営されていますが、その募金額が足りずサービスの存続が危ういという話があります。そこでページ上部に募金をお願いする広告が表示されていますが、それでは他社の広告を掲載するのと何ら変わりありません。

Wikipediaが広告を掲載出来ないのは、無料で働いてくれる多くのボランティアを必要とするサービスであるため、利益優先で収入を得ることへ批判があるという事情があるのです。

●Adblockはユーザーを救うヒーローではない

広告ブロックの大手「Adblock Plus」や「Crystal」は無料で誰でも使えるブラウザ拡張ツールですが、それすら企業によって運営されています。つまり、何らかの方法で利益を得て運営されている訳です。

まずは下記の記事をお読みください。

広告を消してくれるブラウザ拡張機能「Adblock Plus」の秘密
GoogleやAmazonは広告を消す拡張機能「AdBlock Plus」にお金を払って広告を表示させていることが明らかに
広告削除アプリ「Crystal」が広告主向けに有料で広告を「表示させる」プランを開始

要約すると「広告ブロック」と謳いながらも、お金を払った企業の広告は表示されているのです。例えるなら「広告を人質に取って身代金を要求している」ようなもの。正に悪徳。極悪非道。これらを利用しているユーザーは、その犯罪とも既存のインターネット・サービスに対するテロとも呼べる行為に加担しているのと同じことです。

そして広告収入を主な収益源としているネットサービスを救うため、「広告ブロック機能を無効化する」という施策も進められています。要はイタチごっこをしている状態で、「正義」がどちらにあるのかは明白です。

●広告をブロックすると何が起きるのか?

仮に全インターネットユーザーが完全に広告をブロックした場合、この世界に何が起きるでしょう?

今現在、大多数のインターネット企業やサービスが広告収入に依存しています。ユーザーが検索を一回するだけ、サイトを一度表示するだけでも実際には費用が発生しているのです。では、広告収入がまったく無くなってしまったら企業はどうするのでしょう?

当然、廃業や撤退、事業の縮小などが考えられます。ユーザーにとっては今まで当たり前のように無料で使えていたサービスが無くなってしまう訳です。もう一つはユーザーに負担を強いる方法。つまり課金制にするというもの。少なくとも無料ユーザーは機能が制限され、有料課金ユーザーが優遇されるなど「ニコニコ動画」のようなシステムが採用されるサービスもあるでしょう。

物販や別のカタチで収益を上げる方法も無くはないですが、出来ることがあるならば既にやっているはずです。

つまり、今まで「広告」というカタチで大企業が支払ってくれていたサービスの運営費用をユーザーが直接負担することになるため、「広告をブロックする」という行為はユーザーが自分で自分の首を絞めることと同じなのです。

今現在はほんの一部のユーザーが広告ブロックを利用しているだけですし、その対策も始まっていますが、その一部のユーザーこそ無知で利己的で他の人々の快適なネットライフを阻害しつつある「自分勝手な悪事の加担者」なのです。

●無料でサービスを利用したいならAdblockを使ってはいけない

上記した通り、広告ブロックはインターネット上の様々な無料サービスを破滅に追い込むかもしれない非常に危険な存在です。もしあなたが今まで通り無料でインターネットの様々なサービスを享受したいのであれば、広告ブロックのツールを使ってはいけません。

広告とは、インターネットの世界において必要不可欠なものなのです。

●広告を出稿・掲載する企業、または代理店の企業努力も必要

どんな理由があろうとも「ユーザーが広告を嫌っている」というのは事実です。

実際日本では特にモバイル回線の通信量の制限が厳しく、スマートフォンに限れば極力軽い広告デザインにする、ページの閲覧を邪魔しない配置や表示方法にするなどの努力が必要です。それは、ページの表示速度やユーザビリティ、ユーザーエクスペリエンスにも直結しますので、とても有意義な施策です。

嫌われない広告にすること、映像ならば魅力的な作品にするなど、広告を単なる宣伝の道具と考えるのではなく、魅力的で影響力を持った「作品」にすることが必要です。ただただ大きく派手に表示すればいいというものではありません。

広告ブロックというものが生まれた背景には、ユーザーを顧みない企業側の利己的な傲慢さが存在しています。

少なくとも「広告」というものが嫌われなくなれば、ユーザーにブロックされることも無くなり、さらに収益増によってより良いサービスの提供が可能になります。ユーザーと企業のwin-winな関係作りが出来るように、まずは嫌われる対象となっている企業の方からユーザーに歩み寄る必要があります。

●悪循環とイタチごっこに突き進む最悪の未来を回避しよう

今のままだと、手軽に誰でも広告ブロックを導入出来ることは広まっていくでしょう。そして企業はそれに対して何らかの対策を講じます。

ユーザーが広告をブロックすることによって、企業側はブロックしていないユーザーに対してより邪魔で大掛かりな広告を表示しようとする可能性もあります。有料課金制はなかなか成功しないからです。

さらに広告ブロックを利用しているユーザーに対して、サイトそのものを見せない工夫なども広まっています。広告ブロックの無効化というイタチごっこも続いていくでしょう。

悪循環に陥れば、企業とユーザー双方にとって不便で非効率な最悪な未来しか待っていません。そこで得をするのは広告ブロックを提供している悪徳企業だけです。

インターネットは人間が生み出した素晴らしい世界です。

この便利で楽しいインターネットをユーザーと企業が手を取り合って妥協点を探し出し、上手に折り合いをつけて守っていって欲しいと願っています。そのためには企業の努力とユーザーの理解が必要不可欠です。

ユーザーは広告ブロックを利用しない。企業はユーザー目線でより良い広告の提案方法を模索する。一人のインターネットを愛する者として、これをぜひ全世界で実現して欲しいと祈るばかりです。

インターネットが破滅に向かうのか、より良いものになるのかは、皆さん一人一人の選択に掛かっています。

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